なんでも、何度でも

「これでい」
「最高だ!!!」
「そ、そっか……」

 尋ねきる前にシャウトした夫へ若干引き気味の私を許してほしい。いやなんとなく予想はしていたけど、それ以上の勢いで来るんだもん……。私の裸なんてすっかり見慣れてるのに何がそんなに彼を駆り立てるのか。
 ここが私達が暮らす家のリビングではなく一連のできごとが外で行われた場合、挙動不信なのはデュースの方だろう。だが捕まるとしたら私である。何せ今の私は服を着ていない。正確にはエプロン一枚しか身に付けていないので。
 事の発端は魔法執行官として日々の激務にお疲れの彼に何かしてあげられないか、そう思って久々の休みとなった本日「なんでもしてあげる」と彼へ切り出したのだ。私としては好物のオムライス作ってほしいとか、好きなだけ寝かせてくれとか、そういうのを想像していたのだけれど……。
 彼がお願いしてきたのはまさかまさかの裸エプロン。そしたら元気が出ると断言されたのに対して、私はそれで元気になるのは下半身だけじゃないか?と中年親父みたいな事を内心思いつつ了承して……こうなってるわけだ。

、それで続きなんだが……」

 一通りはしゃいだ後、デュースはキッチンを指さす。ベッドでしてくれる気はさらさらないらしい。そういえばデュースの持ってた裸エプロン物のAVでもキッチンでしてたもんね……。
 もちろんこの格好をして、はいおしまいで済むなんて端から思ってない。ただこんな明るい所でこの格好をしてる事ですら抵抗があるのに、まだ恥ずかしいことさせるのかと。

「だめか……?」

 躊躇う私に見るからにしょんぼりした様子を見せるデュース。まるで雨の日に捨てられた子犬の目のようだった。
 だが、ちらと確認した下半身は全く可愛くない。パジャマのズボンをぐんと持ち上げてるそれはさながらモンスターである。久しぶりだしデュースからのリクエストに応えた結果とは言え、いくらなんでも元気になるの早すぎない?

「……今回だけだよ」

 私はそもそも夫の顔に弱い。ついでに私の痴態にデュースがこれでもかと興奮してる事実が嬉しい。その為、我ながらチョッロと思いつつも、私は台所へと向かうのだった。

「んっ……♡ んぅ……♡」

 背後に立つデュースがエプロンの脇から手を入れて胸を揉んでくる。彼の手が布の下で動いている様に、ただのエプロンがひどくはしたない物のように思えてしまう。
 はあ、と耳元で漏れるデュースの吐息は興奮を隠し切れていない。ご無沙汰だったせいか、いつもより体が敏感になっていているらしい。まだ胸を触られてるだけなのにもうお腹の中が熱くてたまらない。ずくずくと疼く子宮に自分もまたこの状況に興奮しているのだと思い知らされる。
 あんまりにも激しく揉むせいで布が寄って谷間に挟まってしまう。剥き出しになった胸の膨らみ、その先端はいやと言うほどこねくり回されたせいで真っ赤になっていた。
 恥ずかしさに作業台へ付いた手をぎゅっと握り込む。快楽に潤んだ視界の端にコンロが写る。それがここは料理する場所だと訴えかけてきて心がかき乱される。ここは日常の一つ、毎日ご飯を作る為の場所、なのにこんな事をしてるなんて。

「う、はぅっ、でゅ……す、ここ、やだぁ」
「どうしてだ?」
「りょう、り、できなく、なる」
「? ……ああ、そういうことか。大丈夫だ。今日は僕が作る」

 何もわかってない! こっちは今日の事思い出してできなくなる、そう伝えたいのにデュースの言い分からして彼は足腰ガクガクになるからと解釈したようだった。ちょっと待って、どれだけするつもりなんだ。
 ちゃんと伝え直そうか考えたが直感が止めておけと言っている。たぶん逆に煽るだけだと。

「も、ぅ、やっ、やだぁ……♡」
「嫌じゃないだろ」
「ひぅっ♡」

 ぱちんとお尻を叩かれ悲鳴を上げた。だがその声は自分でも分かるくらい甘くて嫌になる。続けて痛みをごまかすようにデュースはお尻を撫でてきて。
 じんじんと痛いのに気持ちいい、痛みと快感が混ざって訳が分からなくなる。こんな変態みたいなの嫌だと思うのにデュースのせいでどんどん危ない嗜好に目覚めている自分がいて。
 すると内股を撫でた手がそのまま秘部へと潜り込む。くちと濡れた音、明らかに感じている自分の体の浅ましさに顔が熱くなった。

「ほら、お前も興奮してるじゃないか」
「ううう……」

 ぐりとお尻に固くなったものが擦りつけられる。私一人が盛り上がってる訳じゃないと分かるけれど恥ずかしいものは恥ずかしい。
 デュースの指が中に入り込んでぐちゅぐちゅと掻き回す。ただその手付きはなんだか性急だ、人の事をいじめてるわりにあまり余裕はないらしい。

「しっかり掴まってろ」
「あああっ♡」

 指が抜かれてすぐにデュースの熱が胎内に埋め込まれる。お尻を掴んで、デュースは遠慮無しに腰を打ち付けてきた。ずちゅずちゅと粘膜が擦れる音に混じって、ぱんぱんと肌がぶつかる音が響く。

「あっ♡ らめ♡ でゅー、す……はげし、すぎる、から♡」

 子宮の入り口を執拗に擦られ息が上がる。腰の動きはそのままに肩の辺りをぢゅっとデュースが吸う、見えない所だからと好きにさせていれば項を思い切り噛まれた。痛い、でもびくびくと快楽をも拾っている自分がいる。
 デュースが突き上げ続けているせいでぐちゅんぐちゅんと酷い音がずっと鳴っている。限界が近いのかぎゅっと両腕でデュースは抱きしめてきた。そしてごんっと一際強く奥を押し上げられる。

「ッ〜〜〜ひぁああっ♡」

 絶頂に中が収縮するのとは対照的にデュースの熱が膨らむ。その流れに逆らわずデュースは私の中で欲を吐き出した。そしてそのまま奥へ塗りたくるようにデュースは腰を揺すってくる。

「お、なか、あついよぉ……♡」

 腰が抜けてよろけそうになる私をデュースの腕が支える。慣れない体位に私はもう限界だった。

「……もう一回いいよな?」

 だがデュースは上辺だけのお伺いを立ててくる。嫌って言ったってするくせに。中の熱はまた固くなってるし、私をホールドする腕はぴくりとも離れる気配がないのがその証拠だ。
 でも「なんでもしてあげる」と言ったのは私だからと自分もまた建前を付けて、彼がもたらす快感を享受するのだった。

back