愛と幸福の永久機関
突然だが、私はセックスがド下手である。
今は夫となったエースとデュースに学生時代から何度も教えてもらってきたにも関わらず、口ですると二人を気持ちよくするより先に自分が気持ちよくなって咥えてられなくなるし、上で動くのだってすぐ気持ちよくなって動けなくなるし、びっくりするぐらい才能が無い。
一応、二人がいない時にそういったオモチャで練習して『これならいける……!』と確信しても、いざエースとデュースに実践するとなると全くもって成果が無かった。
この無能っぷりを二人が責め立ててくれれば、私も『絶対アンアン言わせてやるからな!!!』とムキになれただろうが、二人は感じすぎて、すぐへろへろになる私を「かわいい」と甘やかすばかり。二人して私が気持ちよくなっているのを見るのが好きということでセックスに置いて、めちゃくちゃ判定が甘いのだ。
おおよそ人の無能を笑うのがデフォルトのNRC生の反応とは思えない。エースに限った話だが、それが出会い頭に「やーい、お前の頭エレメンタリースクール以下(要約)」とバカにしてきた男の態度か。
なおこの例を出すとエースは「本当に悪かったってば!!」と動揺するが、たぶんこれからも一生根に持ってるだろう。デュースに関してもイソギンチャクの件はチャラにならんぞ。私が男だったとしても、あの二つについては絶許案件だからな。
話が脱線したが、とにかく私はセックスにおける才能が無く、夫達はそんな私をとことん甘やかすわけだが。おかげでもう何年も体を重ねているというのに、未だ三人でセックスするに至っていない。
正確には二人同時の挿入が叶っていなかった。私は膣もお尻もしっかり開発されているのだが、一人が挿入しているとやたら力んでしまい、夫達の男性器が大きい(彼らしか経験が無いから主観だけど、きっと二人とも大きい方だと思う)のもあって、もう片方に入らない。口でしようにも喘ぐばかりでロクに気持ちよくしてあげられなかった。
こないだだってデュースがお尻に入っていた時に、前は精々指一本しか入らないぐらい締め付けて、結局エースは私を指で可愛がる方針に。
こういったのは女の子の負担が大きいし、はすぐに痛いもツライのも我慢するからとの談だが、二人して私を甘やかしすぎだと思う。責任転嫁のようで申し訳ないけど、もっと強引に事を進めてもいいんじゃないだろうか。
案ずるより産むが易しと言うし、おそらく一回開通してしまえば、それからは支障なくできると思うのだ。というわけでその最初のハードルを越えるための秘密兵器を用意した。なんとかなれーー!!精神で、とりあえず当たって砕けてみるとしよう。
◇
「えーす♡ でゅーす♡ いらっしゃーい!」
『今晩は準備したいことがあるから十二時まで寝室の外で待っててね。のぞかないでね。のぞいたら一ヶ月勃たなくなる魔法薬を二人がさっきおいしいって言ってたスープに混ぜてました』と夕食時に宣言された数時間後。
約束の時間に寝室で僕らを迎えたのは陽気でご機嫌な彼女だった。思わずエースと顔を見合わせる。この状況はエースにとっても予想外だったらしく、彼もまた目に見えて困惑していた。
ベッドの上のは黒色のドエロいランジェリーを身に付けていて、今にも襲ってください♡と言わんばかりの美味しいシチュエーションに見える。彼女のすぐ傍に酒瓶が転がってなければ。
僕の記憶に間違いなければ、あの酒のアルコール度数はなかなかのものだった気がするんだが。
「えーっと、大丈夫か?」
「らいじょーぶ!」
「酔っ払いの大丈夫ほど信用できないもんないでしょ」
僕の質問に元気いっぱい返事した彼女へエースが冷静にツッコむ。今回ばかりは完全に同意しかない。
エースの反応からして、この現状は彼が仕組んだのではなく、が自発的に作り出したのだろう。何の為かは気になるが、ひとまず休ませるべきか。酔いが醒めてからの方が正確に聞き出せるだろうし……。
そんな風に悩んでいたらが僕の方へとしなだれかかる。エースが嫉妬からムッとしているのが見えたが、見なかったふりをして彼女の肩を抱く。
「……さんにんで、いっしょにえっちしたい」
「いつもしてるだろう?」
ふるふるとが首を横に振る。エースはこの時点で既に察したらしく「あー……」と小さく独り言を漏らしていた。だが彼女の言葉で聞くべきだと判断したのだろうか。口を挟むことはない。
少し間を置いて、ぐりぐりと彼女が僕の胸に頭を擦り付ける。その猫のような動きはエースがに甘える時によくしてる仕草だった。それするならオレが相手じゃねーのと言わんばかりの形相をエースは浮かべている。気持ちはわかるが、ちょっと優越感を覚えてしまった。
ただこういうのは積もり積もると後で面倒なことになるから早めにどこかで解消させよう。次のセックスで優先的に甘やかせてやる、とか。未だ擦り付けられる頭を撫でながらそんな風に考えていれば、の動きが止まる。
「でもわたしがりきんで、できないから、だったらよってたら、ちからはいらないから」
若干文章は繋がらないが、言いたい事はわかった。僕とエースは三人で付き合えたことに満足して、いずれできればいいかと気長に待つつもりだったが、まさかの方が我慢できなくなるなんてな。
もう一度エースと顔を見合わせる。さっきの会話の間にエースはの状態をチェックしていたらしく「が乗り気なわけだし、ここは応えてあげないとね」と笑みを見せた。
職業側、酔っ払いを嫌というほど見てきた僕からしても、随分酔ってはいるが今の彼女は手を出しても問題ないなと。そうなれば話は早い。
「ふっ、ん、ん♡」
エースがの背後を陣取ったのを確認して彼女に口付ける。本当は押し倒したいけれど、そうするとエースが手出ししづらくて(経験上)揉めるのでなんとか我慢した。
ふわふわの付いたブラをずらしてエースが左胸を指で責める。ならばと開いている右胸に僕は舌を這わせた。
快楽から薄く色付いた肌がひどく綺麗で。夢中になって彼女の胸の膨らみを軽く噛みつき、しばらく焦らしてから乳首を舐め取る。ぢゅっときつく吸いつけば、びくびくと彼女が体を震わせた。
「ん゛っ、ん、んぅ〜〜♡」
後ろに倒れつつあった彼女の体をエースが支えながら、に口付ける。だがしっかりと乳首はコリコリと捏ねたまま。だからか、彼女の悲鳴のようなそれはくぐもっているが喘いでいるのがわかる声だった。
負けじと彼女の足を左右へ広げて、の下腹部へと僕は顔を移動させた。ショーツをずらせば、既にそこはしっとり濡れていて、えっちな匂いがする。素面だと恥ずかしがって舐めさせてくれないが、今は酔いとエースのキスのせいか、大した抵抗はなかった。
二本の指で割れ目を広げる。濡れそぼった真っ赤な肉がひくひくと動いているのが、めちゃくちゃエロい。滅多に見れない絶景をまじまじと眺める僕に「デュース、お前それ変態っぽい」とエースが水を差す。うるさい、お前だって同じ状況なら一緒のことするだろ。
気を取り直して、割れ目に沿って舌を上下させる。それから舌を差し込んで気付く。中はほぐすまでもなく既に柔らかかった。
「……どーかしたの?」
突然動きを止めた僕にエースがいぶかしげに尋ねてくる。ほぐれてると思わずこぼす僕にエースは目をぱちくりさせて、とろけた表情を見せていたがへにゃと笑った。
「じぶんで、したの、まえも、おしりも、だから」
早く欲しい、と爆弾を落とす彼女にたぶん頭の中でプツンと何かが切れる音がした。たぶんエースも同じ状態だったと思う。あと「何それ見たかったんだが!!」という心の叫びも、きっと以心伝心していたことだろう。いつか絶対二人でねだって見せてもらおう。
だけど今は目の前の彼女を食べることが最優先。万が一に備えて、今日はエースが後ろ担当だ。二輪挿しはお尻から入れるべきで、逆に言えば前担当は挿入できない可能性があるから。前回はそれでエースがおあずけを食らったので、さすがに今回ばかりは文句を言ったりしない。
「あ、ぅう♡ あ、あぁ……♡」
エースが挿入しやすいよう、の体を前から抱きかかえるようにして支える。酒のおかげで良い感じに力が抜けているらしい。の後ろはすんなりエースを受け止めていった。
「じゃ、今度はお前の番な」と後ろに倒れ込みながらエースがの両足を抱える。まんぐり返しの状態でもはなすがままだ。いつものなら泣いて恥ずかしがったのに。お酒ってすごい。
あまりのエロさに思考がぶっ飛びつつあるのを感じつつ、このチャンスを見過ごすはずがなかった。物欲しそうにひくつくそこへ固くなった自身を宛がう。そして二人が苦しくならないよう気を付けて体重をかけていった。
「は、いった」
多少時間はかかったものの、ずぷぷとは僕のことも受け入れてくれた。茹だる頭での様子を確認する。そこにあったのは心配していたような表情ではなく、ただただ快感に溺れている姿で。
彼女の内壁が馴染んだのを見計らって、ゆっくりと腰を動かす。ちょっとした刺激が彼女にとっては倍増して感じられるのか、は「しんじゃう♡ こわれちゃう♡」と、かつてない乱れようを見せる。
エースと同じく彼女の呼吸に合わせて突き上げれば、びくびくと彼女の体が跳ね上がった。ぷしゃと彼女の秘部から吹き出した潮が僕の腹を濡らす。あまりに強い快感でそれすらわからないのか、はただただ喘いで体を震わせるばかり。
下りてきた子宮が先端に吸い付く。ぷくりと膨らんだクリトリスを指で押しつぶせば、中が一際強く締まった。ぎゅうと絞り取るような内壁の動きにたまらず、欲を彼女の最奥に叩き付ける。それはエースも同じだったらしく、彼もまた彼女の腹に熱を流し込んだようだ。
名残惜しいが、ずるりと彼女から多少しぼんだ自身を抜き取る。気持ちよかった、と彼女の耳元で囁いてからエースもから離れた。
「……気絶してるな」
「まあ、めちゃくちゃイきまくってたしね」
周辺や自分達に洗浄魔法をかけて、彼女を挟んでベッドに横たわる。酔いと疲れからか、彼女は深い眠りについたらしく、すうすうと安らかな寝息が聞こえてきた。
エースの方へ向いているので彼女の顔を見えない。すりすりと彼女に寄られたエースは愛おしげにを見つめている。二人が寄り添っているので僕のスペースは広くなるが、そのメリットを差し置いても羨ましい。でもこれでさっきの件はチャラだよな!
「お前にしては珍しく告白してなかったね」
「気持ちよすぎて言える余裕がなかったんだが……には悪い事をした」
エースに指摘されて、確かにいつものように彼女へ好きだと伝えられていないことに気付く。エースが素直に口に出せないのはいつものことだが、僕まで言わなかったことに彼女はどう思っただろうか。
密かに落ち込む僕に「後でたくさん言っちゃおーぜ、頑張ってくれたわけだし」とエースが提案する。どうやら今回はエースも頑張ることにしたようだ。それに僕は「そうだな」と快諾して瞼を閉じる。
僕ら二人に愛を告げられて彼女はどんな顔をするのか。きっと今の彼女なら嬉しそうにはにかんで、幸せだって、私も愛してるよと口にしてくれる。そんな彼女の喜ぶ顔と愛情に心躍らせながら、僕もまた夢の中へと沈んでいくのだった。