飴と飴
私達はいつも三人でしているけれど、エースが挿入している時はデュースが私に愛撫して、逆もまたしかり。
三人ですること自体がハードで、それも私がこの関係になるまで一切経験が無かったからなのだろう。二人ともできる限り私に負担を掛けないように、私を気持ちよくする事に重点を置いていて、彼らから私に何かしてと頼むことは殆どなかった。
口での奉仕も今でこそ二人の好みを熟知するぐらい教え込まれてるけど、私から切り出すまではさせられなかったし。
今のやり方に不満がある訳じゃない。ただどうせなら二人にも、もっと気持ちよくなってほしくて、だから。
◇
「ん♡ ぅ、んっ、ん……♡」
四つん這いの状態で後ろから貫くデュースに揺さぶられて、ぶるりと背が震える。
まだ始まったばかりだというのに、既にこんな状態の私が脱がすのは難しいと思ったのだろう。私の前で膝立ちになっていたエースは自らベルトを外す。
膝まで下ろしたズボンの中から出てきたエースの下着はしっかりテントが張っていて。先走りのせいだろう、下着の一部分が更に濃い赤色になっていた。
「。エースのを見て興奮したのか? 今締まったぞ」
「あーもう、デュース! まだ舐めてもないんだから、いじめんなって」
「僕は事実を言っただけだ」
デュースと軽口をたたき合いながら、エースはいつも口でする時みたいに頭を優しく撫でてくる。
どうにもエースは奉仕されるよりする方が好きで。ついでに私をでろでろに甘やかすのが好みらしい。
だから今日のこの体勢を提案した時もエースはやたら渋ってた。本人がやりたいと言ってるんだからやらせてやれ、とデュースの援護射撃がなかったら、きっといつも通りのプレイになっていたことだろう。
「……先だけで、いいから」
ゴムに指を引っかけて、エースが自身の下着をずらす。勢いよく出てきて頬にぶつかったそれに少しだけ驚きつつも、気を取り直して全体へと口付けていく。
彼に言われた通り先端を口の中へ含み、傘の部分へと舌を絡めていく。それから歯を立てないよう気をつけながら緩く吸い付いた。後ろからの刺激のせいでいつも以上にぎこちない舌使いだが、エースは文句一つ言わず私の頬を撫でていた。
邪魔になっていた髪をエースの手が耳へとかける。そんな優しい仕草にすら私はぞくぞくと感じ入ってしまう。
「ん、む……♡ ふ、ぅう……♡」
「……なんだか、いつもより締めつけがいいんだが」
「最近だいぶ口でも気持ちよくなれるようになってたし、そのせいじゃね?」
デュースの言うとおり、自分でも普段よりも中の熱を締め付けてる自覚はあった。きゅうきゅうと欲しがりな内壁のせいで、私を穿つデュースの形がはっきりと伝わってくる。
いつもに比べて随分緩やかな律動なのはきっと私を気遣ってのことなのだろう。うっかりエースの物を含みすぎないように。喉奥を突かれて気持ちよくなるところまでは至ってないから。その優しさが嬉しいのに、もどかしいとも思ってしまう。
「両方を塞がれて良くなるなんてはいやらしいな」
デュースの意地悪な声の呟きに私はまたぎゅうと彼の物を締め付けて。それを叱るかのよう、デュースは軽く私のおしりを叩く。かと思えば、くにくにと乳首を甘く弄んで。
敏感なところを同時に責められ、あまりの気持ちよさに足ががくがく震える。しっかりと腰を掴むデュースの手がなければ、エースが縋り付かせてくれなければ、私の体は今頃べちゃりと床へ崩れていたことだろう。
気付けば口の動きがおろそかになっていて。それを申し訳なく思い、咥えられる所までエースの物を口の中へと導く。こら、と優しく咎めるエースには悪いけど、できる限り頑張りたいのだ。
口内から伝わってくるエースの匂いと味、絶えず中から絶頂へと押し上げてくるデュースの熱。二人がもたらす快感に頭の中がぐちゃぐちゃになってくる。
「、中、出すぞ……!」
「ッ、、イくから、口離して」
こんがらがった思考回路では二人の言葉の意味を理解できなかった。そうしているうちに、私が達して、それに続くように二人の物が体内で膨らむ。喉奥と子宮を叩く熱、どちらも心地よく思ってしまうのだから、自分は最早後戻りできないところまで来ているのだろう。二人から離れる気なんてさらさらないのだけど。
一度口を離し粘つくそれを何回かに分けて飲み干していたなら、デュースの熱が体内から抜けていく。その後を追うように彼が胎内に吐き出した精液がどろりと垂れてきた。
その感覚に震えながらもエースの物を綺麗に舐めて、それにエースはなんとも言えない表情をしていた。でもまた大きくなり始めているところからして嫌がってるわけではないだろう、たぶん。
「、このプレイ気に入ったのか?」
「うん」
「……じゃあまた、たまにはこういうのもする?」
「いっそこっちも使えるようにしたらいいんじゃないか?」
エースの提案に頷こうとしていれば、デュースは突き出したままのお尻をするりと撫でながら、そう口にする。ハテナを浮かべる私にエースは微妙な顔をしている。どうやらわかっていないのは私だけらしい。
「確かに上手くいけば気持ちいいって言うけどさ……」
「エース、お前、開発するの好きなんだから問題ないだろ」
デュースの追求にエースは考え込んでいるようだった。私はまだわかってないけど、たぶんエースがこんな風に悩むって事は私が嫌がる可能性の高いことなんだろう。でも。
「……二人がしたいならいいよ」
「、お前ね。そういうこと、軽はずみに言うと後で痛い目あうよ」
わかってないくせに。いかにもそう言いたげな顔をエースはしている。
確かにエースの言うとおりだけど私はもっと大切なことはちゃんとわかっているのだ。
「二人ともが好きだから選べない、そんな最低な奴だから嫌ってほしい」と告げた私へ、二人揃って「だったら三人で付き合えばいい」と迷わず最善の道を示してくれた時からずっと。
「だって二人とも私を傷つける事は絶対しないでしょ?」
「その通りだ。最初は少しばかり抵抗があるかもしれないが……最終的にはきっと今以上によくなる」
「いやいやいや少しで済まないでしょ……」
「エース、お前の愛情表現を否定する気はないが、本人がこう言ってるんだ。問題無いだろ」
「そうだそうだー」
「お前らめちゃくちゃムカつくから、その勝ち誇ったような顔止めてくんない?!」
そんな感じでキレていたエースも結局最終的には折れてくれて。色々とムードは台無しになっていたけれど、そこは若さでカバーして二人が場所を交代してもう一回戦。
その後、二人が示唆していたのがお尻の方を使ったプレイである事を知り若干後悔したけども。でも結局私はどこまでも二人からぐずぐずに甘やかされ溶かされ愛し愛されていく事には変わりないのだ。